安心できる家作りのために重要な地盤調査について

大きな地震が起こるとある地域においては道路面から水が噴き出し、そして住宅地においては不同沈下が起こって液状化で家そのものが傾いたというニュースが流れました。なぜそのような現象が起こるのか疑問に思われた人々も多かったのではないかと思われます。
これは地盤面が軟弱で昔は池や田圃、川とか沼地であった可能性があります。

地盤調査について

宅地開発が行われ造成されてもある一定の雨期を含む時期を置かなければ地盤は固まらないとされています。これを急ぐと上記のような場所では不同沈下が起こり、家を建てても場合によっては住み替えを行わなければならなくなります。

家は耐震性に適合すると同時に上記のようなことが起こらないように最初に地盤調査を行うことが重要になって来ています。過去に災害を受けたことのある土地もこのような可能性が高いもので、スウェーデン式試験方法とかボーリング標準貫入試験、表面波探査法その他の方法でもって調査が行われます。一生に1度あるかという大切な買い物ですので後で後悔しないように順序を追って工事が進められるべきです。

地盤改良が必要と診断された場合は?

いくら建物が耐震性に優れていても必要な地盤支持力が得られないようであれば地盤改良工事が行われます。この工事は地盤の状態によって工法も違って来ます。一般の住宅の場合は主に3つの工法が良く知られています。

軟弱地盤が深度2メートルまでの場合は表層を取り除き土と固化材を混ぜる表層改良工法が、同じく深度が2メートルから8メートルの場合は地中を円柱状に掘削しながらセメントを注入して固める柱状改良工法が、そして軟弱地盤が深度2メートル以上30メートルまでで且つ狭小地で大型重機の搬入が困難な場所においては鋼製の杭を打ち込む鋼管杭工法という方法がとられます。

地盤調査報告書について

地盤調査報告書についてはまず担当技術者者が現場からデータを送信して地盤調査データを作成します。換算qa値や換算N値、推定柱状図、グラフなどの数値の調査結果から地盤判定技術者が土地について地盤改良が必要か不要かを過去のデータベースと照らし合いながら多角的見地に立って判断します。

地盤の判定後に施主にも分かり易い地盤調査報告書が提出されます。地盤改良が必要と判定された場合には地盤設計技術者がその土地にあった地盤改良の工法を提案し最適な工法を実施します。
工法が決定すると地盤状況に合わせてその設計が行われます。

まとめ

いかがでしたか?住宅を建てる場合には建物の耐震性は大切ですが地盤面が軟弱であれば建物は堅固であっても災害は起こりますので最初に地盤調査をすることは欠かせません。
地盤調査の結果地盤改良が必要かどうかについてはその報告書が提出され、改良の有無と工法が検討されます。