知っておきたい!地盤調査から地盤改良の対策までの流れ

住宅を建てる場合、地震災害の被害を減らすために地盤調査が行われます。軟弱な地盤に住宅を建てると、不動沈下や揺れの増幅など様々な悪影響が起こってしまいます。軟弱な地盤は住宅の耐震性を弱めるので、地盤改良が必要となります。地盤調査を経て地盤改良が行われるまでの一連の流れを知っておくことは、土地の所有者にとって必要です。

1.地盤調査~方法と内容

住宅の地盤調査は、通常、スウェーデン式サウンディング試験によって行われます。この調査はボーリングのような本格的な調査ではなく、簡易的な調査として位置づけられています。

調査はネジ状のロットを回転させて地面にねじ込む方法で行われ、25㎝ねじ込むのに要した回転数により地盤の状況を判断します。住宅の販売業者に加入が義務付けられている住宅瑕疵担保保険においては、敷地内で4か所以上の調査が必要とされています。

2.調査結果の分析

スウェーデン式サウンディング試験の結果は、最終的にN値という値に換算され、その値を元に地耐力が算出されます。通常の2階建て木造住宅の重さは、1㎡当り3t以下です。地耐力が1㎡当り3tを上回れば、地盤改良の必要はありません。

地耐力はN値から算出されますが、土の種類により、N値から求める地耐力に違いが生じます。また、地耐力が3t以下の層が建物の基礎からどの位置にあるかや、層の厚さも地耐力の決定に影響を与えます。

3.建築会社からの報告~説明される内容

建築会社からの報告されるのは、スウェーデン式サウンディング試験の結果を元にしたN値と、そこから算出される地耐力です。N値と地耐力を根拠に地盤改良が必要かどうかの報告がなされます。

スウェーデン式サウンディング試験の結果、地耐力が3t以下の場合は、何らかの地盤改良が必要となり、その方法が検討されます。もし何らかの対策を行わなければ、地震災害での被害に遭いやすくなるだけでなく、建築確認申請や住宅瑕疵担保保険などの手続きが滞る事態となります。