吹き抜けのある家を造る前に知っておきたいメリット・デメリット

広々とした吹き抜けのある戸建て住宅は、高い人気があります。どの場所にそれを設けるかにもよりますが、メリットやデメリットを事前にしっかりと確認しておくことで、予想外の問題に悩まされることもなくなります。
プランニングの初期の時点で、吹き抜けを設けるかどうかを家族で話し合うことが大切です。

住宅に吹き抜け作るメリットは?

吹き抜けのメリットは、その高級感や開放感です。一般的な戸建て住宅では玄関ホールやリビングに設けることが多く、玄関に設けた場合は住宅の風格を高め、高級感を演出することができます。またリビングに設けた場合には開放感があふれる空間となります。一般の洋室やダイニングキッチンに設置する例もありますし、階段ホールを一部拡大して設けるという例もあります。
また吹き抜け部分は延床面積に含まれないため、同じ延床面積の住宅でも、外観をより大きく見せることも可能です。
一般的には豪華で贅沢なゆとりの空間であるとされ、イメージが良いこともおもなメリットでしょう。

住宅に吹き抜け作るデメリットは?

見た目や雰囲気がたいへん良い吹き抜けですが、設置することによる大きなデメリットがあることも知っておくことが重要です。
最大のデメリットは、空間が縦に大きく広がることによる、冷暖房効率の低下です。同じ8畳の部屋であっても、一般的な天井高の部屋と比較すると単純計算で2倍の空間となりますので、当然その分の空間を冷暖房する余分な光熱費がかかります。
また1階の物音が2階に響きやすく気をつかう必要があることや、吹き抜けをダイニングキッチン付近に設置した場合は、料理をするときの煙や匂いが2階に流れてしまうこともあります。

デメリットを解消する方法は?

生活音や料理の匂い、煙に関するさまざまなデメリットを解消するためには、吹き抜けを設置する空間を、玄関ホールや階段ホールとすることで、プライベート空間と分離するという方法があります。また冷暖房効率を高めるために、天井にサーキュレーターを設置して空気が循環するような構造にすることで解消することが可能です。
またキッチンに関しては、1回ではなく2階に設置することによって問題を根本的に解決することもできます。
光熱費の削減という観点では、住宅性能そのものを高気密高断熱とすることで解消に導くことも可能です。

まとめ

戸建て住宅の吹き抜けは憧れの空間でもあります。もちろんその設置に関しては慎重に検討する必要があります。
実際に生活して不便を感じたり、デメリットばかりに気を取られてしまうようになってはせっかく
の空間も活かしきれません。建設に先立って、ライフスタイルをシミュレーションしましょう。