あなたの自宅は大丈夫?耐震化が必要な理由は?

兵庫県南部地震や東日本大震災など、日本列島は大きな災害が続いています。自宅が同じような地震に見舞われた場合、はたして大丈夫かどうかは住み手の最大の関心事です。

現在すでに建っている全ての住宅が地震に対して安全なわけではありません。自宅の耐震性を正確に評価し、適切な耐震化を行うことが災害の被害を減らすために必要です。

建物の耐震化が必要にされている背景は?

建物の耐震基準は建築基準法と関連する規則等に定められています。建築基準法の耐震基準は、大きな地震が起きるたびに改正が行われてきました。現在の基準は大きな地震が起きた場合でも、建物に人命に関わる被害が出ないように作られています。

新耐震設計基準が施行された1981年以前の建物や、接合金物の規制が強化された2000年以前の建物の中には、現在の建物と比べて耐震性が弱いものがあります。これらの建物を耐震化することで、大地震に備える必要があります。

耐震改修促進法について

耐震改修促進法は耐震性の低い建物の耐震化を促し、国民の生命と財産を守ることを目的に制定された法律です。耐震改修促進法は2013年に改正され、不特定多数の人が利用する建物や避難に配慮が必要な人が利用する建物の内、大規模なものに耐震診断と結果の公表を義務付けました。

耐震改修促進法では戸建て住宅などの小規模建築物についても、耐震診断と必要な耐震改修が努力義務として規定されました。自治体においてさまざまな助成措置が設けられ、耐震化がしやすくなりました。

耐震改修の内容は?

耐震改修は耐震診断を元に、建物の弱い部分を補強し、必要な耐震化を行う改修です。その方法は建物の現在の耐震性により異なり、さまざまな方法が用いられます。

木造一戸建ての耐震性を高めるためには、耐震壁の増設が必要です。新たに筋違いを設置する他、構造用合板や耐震ボードの設置により耐震性を高める方法も用いられます。地震の力を吸収する制振装置や、補強金物の設置も耐震化に効果があります。