注文住宅の基礎知識:枠組壁工法とは?

住宅を建築する際まず検討するのは、数ある建築工法の中でどれが一番良いのか、ということです。木造在来工法や、プレハブ工法また鉄筋や鉄骨の家、また枠組壁工法等々、大切なのはどれが良くてどれが悪いというのでなく、自分の思っている住宅、建設地や予算にどの工法が一番適しているかということです。

枠組壁工法とは?特徴は?

まず枠組壁工法ですが、昔から馴染みのある在来軸組工法が柱や梁、土台を主たる構造材として組み立てて建築する線構造の家に対して、この工法は2インチ×4インチの材料で枠を作りその枠に面材を接合し、この面材によって床や壁を組み建てて六面体を作っていく面構造の家になります。丁度お酒を飲む時に使う一升桝のようなイメージとなります。また2インチ×4インチの材を使用することからツーバイフォー工法ともいわれます。この工法は主としてアメリカやカナダ、オーストラリアでよく利用され、その後日本にもたらされました。

枠組壁工法のメリット

ではそのメリットはどうでしょうか。まず一升桝のような作りですので横や縦、また上下からの力に強い、即ち地震に強い家というメリットがあります。在来工法では力を点で受けるのに対して枠組壁工法では面で力を受けるため力が分散されて地震等の余分な力を受けにくいのです。また壁工法ですので間仕切り壁があり、火災時にはその壁が防火壁の役割を果たし火災に強い家ということも出来ます。実際の施工も在来工法のように複雑な継ぎ手や加工が比較的少なく大工さんや職人の腕によって品質が左右されないというメリットもあります。

枠組壁工法のデメリット

逆にデメリットとして、壁工法であるが故に構造上どうしても必要な壁が出来てしまい、不要な壁と思っても取らざるを得ず、設計上の自由度が在来工法に比べて劣るというデメリットはあります。従って自分の個性を重視して凝った外観の戸建て住宅や、オリジナリティ溢れる戸建て住宅を望む方には100パーセントの希望が叶わないこともあります。また同様に壁工法で壁が必要であるがため将来のリフォームや増改築が難しいというデメリットもあります。また面構造の為適度な空気の流れが起きず、湿気が貯まりやすく腐食し易いデメリットもあります。

まとめ

以上枠組壁工法の大きなメリット・デメリットですが、在来工法には在来工法の壁工法には壁工法の特徴があります。自分の家づくりのこだわりは何か、どんな家を望んでいるのかを自分なりによく把握してその希望、要望にベストな工法を選択することが大切です。