注文住宅の基礎知識:木造軸組構法とは?

木造軸組構法は日本人に最も慣れ親しい工法で、日本で最も多く建築されている建築工法です。古くは東大寺や奈良の五重塔に代表される神社、仏閣等その殆んどが木造軸組構法です。このように古くからまた広く採用されている木造軸組構法はどのような工法で、どんなメリットがあり、またデメリットがあるのでしょうか。

木造軸組構法とは?特徴は?

木造軸組構法は、柱や梁、土台、桁といった構造材に檜や杉、栂や松、また最近では集成材等の木を使って建築する構法です。土台を組んで、柱を立てて、桁を組み屋根を拭く、そして壁をつくり、床を張り、内部の間仕切りをし造作をして仕上げていく、という構法です。日本の戸建て住宅の半分以上はこの構法で我々日本人にとって最も身近な構法と言えます。また、最も人気のある構法と言われています。以前は昔ながらの大工さんや職人さんによって建築されていましたが、最近では大工さんの他大手ハウスメーカーや地域工務店によって供給されています。

木造軸組構法のメリット

ではその木造軸組構法のメリットはどのようなものがあるのでしょうか?まず第一に柱と梁を組んでいく構法であるが故、プラン・間取りの自由度が非常に高いというメリットがあります。よって注文戸建て住宅で個性を出したい家つくりには適した構法です。次に木は生きて呼吸をしています、湿度の高い時には水分を吸収し、低い時には水分を放出してくれる、湿度の調整作用があります。その為結露の発生を抑え、カビやダニの発生を抑えてくれます。また鉄やコンクリートに比べコストが安価で、我々の身近な素材である分、精神的安定を与えてもくれます。

木造軸組構法のデメリット

逆にデメリットはどうでしょうか?まず火災に弱いと言われています。木は火災時表面が炭化するだけで芯の中までは燃えません、しかし壁や床はどうしても燃えやすく一般に火災には弱いと言われています。また施工するのが大工さんや職人さんで、その腕の良し悪しによって品質が左右され品質が一定しないというデメリットがあります。また水に弱く湿気が多いと腐りやすく、シロアリの発生原因にもなります。また鉄骨やコンクリートの家に比べ基礎形状が簡易なため地震に弱いともいわれています。基本的耐久性もコンクリートや鉄骨の家に比べると劣ります。

まとめ

このように木造軸組構法にはメリットもありますし、デメリットもあります。一生に一度の、また一生で最も高価な買い物である戸建て住宅の建築に際し、何が自分にとって必要で何が必要でないか、木造住宅の特徴だけでなく他の工法の特徴もよく理解し、自分に最も相応しい構法を選択することが大切です。